元来、やりはじめると細かなことまで気をまわし過ぎて、結局完遂できない、となりがちなのですが、このところ色々複合的な状況への対応で手が回らず「完璧より完遂」を自分に言い聞かせ、どうにかやりくりしています。
CGWorldカンファレンス2018でスケッチの話をしてほしいと依頼を受け、その後ボーンデジタル主催セミナーとして始めた「#外スケッチ セミナー」ですが、またやってほしいというありがたいお声と、場所と機会を提供してくださる皆さんのご協力で、東京・大阪で計4回開催させていただきました。これまで時間がないのを言い訳に呼んでいただいたイベントなどのまとめ記事なども書かずにきましたが、外スケッチセミナーに関しては自分の意志で企画開催していること、また、内容的に簡潔に分かりやすく伝える方法がないこともあり、 皆さんの感想をお借りしたまとめました。よろしければ今後の開催に向けてのアンケートにもご協力ください。
今回は大阪開催以来、二度目の参加をさせていただきました。前回はお聞きできなかったお話もお伺いでき、参加して良かったと感じています。短いセミナー時間を超え、より多くご教授いただけたことも非常に嬉しかったです。
アンケートより
また、職に就いている身としては、有田さんのようなご活躍されてるイラストレーター様と直接お話できる機会は、行動なしではまずありません。
こういったセミナーの場を設けていただいたこと、心より感謝いたします。
ポートフォリオもお見せできる機会です。次回開催時、準備が整っておりましたら、また参加させていただくかと思います。
なんと、たった二週間前の大阪に参加いただいた方が、深夜バスで二連続参加して下さいました。結論はなく、後は各自考えてやりましょう!という内容なので、二度聞いて面白いというのは想定外でした。
おもに経験を元に気付いたことや仮定を話します。経験談が入るので話は冗長になりがちです。しかも、こうしなさいとか、これが答えだみたいなことは示しません。そんな答えを与えられるほど大層な人ではないですからね(笑)。
展開もリアクション次第で変わりします。第四回東京はこれまで手掛けた作品を例にどういう仕掛けをして商業イラストレーションとしての精度や存在感を積み増すか、という話に結構時間を割きました。それはもう外スケッチとは別枠でやるべきではという気もしますが、自分自身も変化しながらなので名が体を現してない!と言われても、その柔軟な姿勢こそが#外スケッチの本質だ、と、言い切りたいと思います(笑)
有田先生がスケッチするときの課題設定事例の話がとても印象的でした。
アンケートより
また自分は失敗を恐れて、スケッチブックの狭い紙の中に絵をはみ出ないように納めることだけにこだわりすぎてしまっていることに気づくことができました。
先生のアドバイスにあった通り、自分の描きあがったスケッチを写真に撮ってみると、線が弱くふにゃふにゃしていて自分が何に魅力を感じてスケッチしていたのかが、描いた自分にも他人に伝わらないなと感じました。
自分のスケッチの絵から、景色やモチーフの魅力が伝わるように描けるようになるにはどうすればいいのか試行錯誤していきたい!と思えるようにセミナーに参加して思えるようになりました。
水彩を持ち歩いて練習を始めた初期スケッチから上達する過程を解説付きで見て頂くのは毎回やっています。今回は少し見づらいとは思いましたが、画面を通さず実物をお見せしながら解説しました。
出来そうなこと、無理そうなことから課題を立ててやってみる、それを元に次の課題設定をして描く、しばらく経つと、以前出来ないだろうと判断した前提条件を覆す挑戦をしてクリアしていく、という風に段階を追って課題設定をすることで、かなり練習する数が絞り込めていることが実物を見て確認できるのは、面白いのではないかと思います。
学校の講演会にも参加しましたが学校のはデジタルのツールがメインでスケッチのセミナーもやっているとのことで参加させていただきました。
アンケートより
学校で絵を描くということを教わるのがメインになっていたので、自発的に心を惹かれた物を描くということの大切さが再確認できました。
専門学校でのワコム主催セミナーで知って、来て頂いたそうです。誰の強制でもなく、自分を楽しませて納得させる絵を描く、というのは、そのレベルに辿り着いてしまうと楽しいのですが、実際には自分と深く向き合うことも避けられない厳しさや難しさと表裏一体だったりします。そこを楽しめるものにするには、物事をポジティブに捉えることが大事です。失敗したことで可能性が開けた!という話も実際目で見てわかる実例をお見せしながらお話しています。
絵を描くことを出来る範囲で徹底した環境つくりに感動しました。外スケッチに今までの試行錯誤とその結果から洗練された道具、行動が見れてよかったです。
アンケートより
アポロ計画の話が好きなんですけが。宇宙開発でソ連に遅れていたアメリカが、10年で月に行く!という大統領の宣言のもと、計画を進めますが。当然誰もやったことがないからすべて手探りです。ひとつひとつ仮定を立て、課題を設定して、やってみる。その結果をもとにまた次の過程を立て、課題を設定し、やってみる。最高の頭脳と人材を集めたって、結局そうやって一歩ずつ進むしかない。馬鹿なことに大金が使うな、無駄なことはやめろといわれながら、最終的に月に行った事実は人類史に残る出来事になりました。
絵を描くのも似たようなもんです。絶対的な価値がないものなので、傍から見れば確固たる地位を築いたと思われるプロであっても、自分が絵を描き続けることの意味を信じ続けることは難しかったりするのではないかと思います。
実は仕事として絵を描き始めて20年、絵を仕事にすることの難しさに向き合うほど、絵を描くことが嫌いになりました。しかしスケッチをはじめて、 最近やっと絵を描くのが楽しいと思えるようになりました。 すきま時間で 自分のためだけの絵を描く、ゴールを設定せずになりゆきで描くラクガキで、こまめに小さな達成感を自分に与えるのは精神衛生的にも、とても効果があると思います。
絵を描くこと時にどう考えているかを細かく言語化する人が殆どいなかったのでその時点で為になりました。特に対象がいつ変化するかわからない動くもののスケッチの考え方はスポーツの駆け引きをしている感覚でとても印象に残っています。
アンケートより
圧倒的知識とそれを表現できる画力、選択力をもっていればイラスト発注の際、自分の思う解釈、表現で出来る希望が見えたのがすごく安心しました。
本当に絵を描くことが好きでその為に環境や行動を変化させていった有田さんの話を聞いていてとても楽しかったです。ありがとうございました。
絵を描くことは勉強か修行のように言われることがほとんどだと思いますが、自分にとってはもう少し身体的な、アスリートよりな感覚があります。こういう話をしている人がいなそうな気がするし、自分しかできない話ができるならやってみようかなと思ったのが、自分で主催してセミナーをやってみようと思った一番の理由です。このへんは言語化するほど理解遠くなる気がするので、ぜひセミナーで聞いてください。
スケッチのセミナーをやった後の
開催協力の佐藤さん
1番の幸せってなんだろう?
1番かどうかはわからないけれども、
参加者が1列で一心不乱にスケッチをはじめる
ってのは中々の幸せな風景だと思うなぁ…
終わった後、サイン&スケッチ会をしている間、結構な人数が帰らずに話を聞いたり、スケッチブックを観たりしていたのですが、いつの間にか誰からともなくスケッチ会が始まっていました。
最後までお読みいただきありがとうございました。今後の開催に向けてのアンケートにもご協力お願いいたします!
いやー、スケッチって本当に楽しいですね。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。