#外スケッチ 動画、はじめました

一ケ月前ぐらいから準備してたんですが。

今回の台湾行きからなんとか形にしたいと思っていた、#外スケッチ 動画、まだまだ手探りですが公開しました。
「千と千尋の神隠し」モデルの地、台湾・九份 水彩スケッチ

・旅先の空気感
・スケッチノウハウ
・リアルタイム・フルレングスの制作動画

をテーマに、ドバイコミコン(Middle East Film and Comic Convention)ではスケッチ動画撮影の準備が間に合わず、旅の様子のみ撮影、神戸では日程が短かったため、神戸ムスリムモスクのリアルタイム・フルレングス制作動画撮影と、ちょっとずつ準備を進めていました(どちらも編集の時間がなく公開出来てませんが)。

九份 老街・阿妹茶楼

やると分かると思うけど、知らない土地を旅するだけでも大変。スケッチしながら降り損ねたり乗り損ねたりしないように移動するだけでも大変。2つをフュージョンすると「ザ・大変・オブ・大変」みたいなすごいことになるんですが、さらに現地で粗編集してアップ、というベテランユーチューバーでも大変そうにしていることをトッピングすると「スーパーアルティメット大変」なのは、試すまでもなくわかる。が、やったらできるんじゃない?がモットーなので、やってみた。編集までやってると旅先での時間が勿体ないです(笑)。というか忙しすぎる!博物館や古い建築物を周って現地の歴史なども勉強したい、スケッチしたい、編集もしなきゃ、で、今回多めに3日の日程を取っているのに、スケッチ1枚、動画1本ですでに3日目の朝!

最近時間のなさが極まってるので「完成度より完成」をモットーに、撮って出しに近い粗編集ならできるだろうと思って作ってみたんだけど、2時間越えの一大巨編になってしまいました。アップロードにも時間がかかっております。

YouTubeに制作動画はいっぱい上がってますが、俺は俺の技術を誇るためにライブペイントや制作動画を作る気はないんですよね。自分もYouTubeのいろんな動画で勉強させてもらっているけど、一番勉強になるのはリアルタイム部分。少し経験があると、力や水の加減を動画から読み取れる。それで思い出したのが、カルチャースクールでちょっとだけ学んだ水墨画。先生がやって見せるんだけど、筆に水や墨をつけても、画面に置く前に試しに別の紙で確認、なんて一切せずに、筆の中の水と墨の量だけでなく、穂先から根本までに含まれた墨と水の分布まで、感覚で把握してコントロールするのを目の当たりにして、あんなことどうやったら出来るんだ!?と、思いました。が、ちょっと経験積んでくると、観てるだけでもなにが起こってるか、なんとなくわかるようになったんです。さらに、自分が「こんな絵を描きたい」と思っているとき、自分がやったことだけでなく、先生のお手本を観た経験も大いに役立っていると感じました。これが「目で盗む」というやつかと。

ただ、これって教養ビデオとかの、しっかり解説つけて、重要な瞬間はカメラで寄って、とかしないと映像では伝わらないと思うし、そうやって演出すればするほど、自発的な気付きを阻害する気もする。旅先に人がくっついてきてカメラで押さえます!とかも邪魔くさいし(笑)。ところが、最近どんどんYouTubeに4K動画が増えてきて、これならカメラワークなしでも結構伝わるかも?と思ったのが「スーパーアルティメット大変」をやってみようとしている理由です。

トークスキルが高ければ、1時間半や2時間の動画をほとんどしゃべりでみせる、というスタイルの人もいるけど、絵をかきながらしゃべるのはそんなに簡単ではなくて。今回、宿でアフレコとか無理だし生で喋ってみたけど、基本的に筆は進み続けるから、間延びしたら細かくカット、なんてことも出来ない。

多分、カメラとしゃべりがなければ、30分ぐらい早く、もう少し綺麗に描けたんじゃないかと思うんだけど、今回の動画内で後半、俺自身が気付きがあった!と喜んでいるように、リアルタイムだからわかる筆を運ぶスピードや、常に変わらない、俺が見たままを映し続ける映像から、なにか読み取れた!という人が1人でもいたらいいな、と思いながら、誰も最後まで見そうにないフォーマットですが、こんなビデオを作ってみました。

旅先のオモシロ話とかもしていきたいと思っています。ただ、撮影も編集もすごく時間かかるので、続けられるかどうかは微妙かも。

最後まで見なくてもいいので、もうちょっと作ってみたら?と思う方は!とりあえずチャンネル登録といいね!だけしてください(笑)。よろしくお願いいたします。

20190601 外スケッチセミナー(東京) まとめ

元来、やりはじめると細かなことまで気をまわし過ぎて、結局完遂できない、となりがちなのですが、このところ色々複合的な状況への対応で手が回らず「完璧より完遂」を自分に言い聞かせ、どうにかやりくりしています。

CGWorldカンファレンス2018でスケッチの話をしてほしいと依頼を受け、その後ボーンデジタル主催セミナーとして始めた「#外スケッチ セミナー」ですが、またやってほしいというありがたいお声と、場所と機会を提供してくださる皆さんのご協力で、東京・大阪で計4回開催させていただきました。これまで時間がないのを言い訳に呼んでいただいたイベントなどのまとめ記事なども書かずにきましたが、外スケッチセミナーに関しては自分の意志で企画開催していること、また、内容的に簡潔に分かりやすく伝える方法がないこともあり、 皆さんの感想をお借りしたまとめました。よろしければ今後の開催に向けてのアンケートにもご協力ください。

今回は大阪開催以来、二度目の参加をさせていただきました。前回はお聞きできなかったお話もお伺いでき、参加して良かったと感じています。短いセミナー時間を超え、より多くご教授いただけたことも非常に嬉しかったです。
また、職に就いている身としては、有田さんのようなご活躍されてるイラストレーター様と直接お話できる機会は、行動なしではまずありません。
こういったセミナーの場を設けていただいたこと、心より感謝いたします。
ポートフォリオもお見せできる機会です。次回開催時、準備が整っておりましたら、また参加させていただくかと思います。

アンケートより

なんと、たった二週間前の大阪に参加いただいた方が、深夜バスで二連続参加して下さいました。結論はなく、後は各自考えてやりましょう!という内容なので、二度聞いて面白いというのは想定外でした。
おもに経験を元に気付いたことや仮定を話します。経験談が入るので話は冗長になりがちです。しかも、こうしなさいとか、これが答えだみたいなことは示しません。そんな答えを与えられるほど大層な人ではないですからね(笑)。
展開もリアクション次第で変わりします。第四回東京はこれまで手掛けた作品を例にどういう仕掛けをして商業イラストレーションとしての精度や存在感を積み増すか、という話に結構時間を割きました。それはもう外スケッチとは別枠でやるべきではという気もしますが、自分自身も変化しながらなので名が体を現してない!と言われても、その柔軟な姿勢こそが#外スケッチの本質だ、と、言い切りたいと思います(笑)

有田先生がスケッチするときの課題設定事例の話がとても印象的でした。
また自分は失敗を恐れて、スケッチブックの狭い紙の中に絵をはみ出ないように納めることだけにこだわりすぎてしまっていることに気づくことができました。
先生のアドバイスにあった通り、自分の描きあがったスケッチを写真に撮ってみると、線が弱くふにゃふにゃしていて自分が何に魅力を感じてスケッチしていたのかが、描いた自分にも他人に伝わらないなと感じました。
自分のスケッチの絵から、景色やモチーフの魅力が伝わるように描けるようになるにはどうすればいいのか試行錯誤していきたい!と思えるようにセミナーに参加して思えるようになりました。

アンケートより

水彩を持ち歩いて練習を始めた初期スケッチから上達する過程を解説付きで見て頂くのは毎回やっています。今回は少し見づらいとは思いましたが、画面を通さず実物をお見せしながら解説しました。
出来そうなこと、無理そうなことから課題を立ててやってみる、それを元に次の課題設定をして描く、しばらく経つと、以前出来ないだろうと判断した前提条件を覆す挑戦をしてクリアしていく、という風に段階を追って課題設定をすることで、かなり練習する数が絞り込めていることが実物を見て確認できるのは、面白いのではないかと思います。

学校の講演会にも参加しましたが学校のはデジタルのツールがメインでスケッチのセミナーもやっているとのことで参加させていただきました。
学校で絵を描くということを教わるのがメインになっていたので、自発的に心を惹かれた物を描くということの大切さが再確認できました。

アンケートより

専門学校でのワコム主催セミナーで知って、来て頂いたそうです。誰の強制でもなく、自分を楽しませて納得させる絵を描く、というのは、そのレベルに辿り着いてしまうと楽しいのですが、実際には自分と深く向き合うことも避けられない厳しさや難しさと表裏一体だったりします。そこを楽しめるものにするには、物事をポジティブに捉えることが大事です。失敗したことで可能性が開けた!という話も実際目で見てわかる実例をお見せしながらお話しています。

絵を描くことを出来る範囲で徹底した環境つくりに感動しました。外スケッチに今までの試行錯誤とその結果から洗練された道具、行動が見れてよかったです。

アンケートより

アポロ計画の話が好きなんですけが。宇宙開発でソ連に遅れていたアメリカが、10年で月に行く!という大統領の宣言のもと、計画を進めますが。当然誰もやったことがないからすべて手探りです。ひとつひとつ仮定を立て、課題を設定して、やってみる。その結果をもとにまた次の過程を立て、課題を設定し、やってみる。最高の頭脳と人材を集めたって、結局そうやって一歩ずつ進むしかない。馬鹿なことに大金が使うな、無駄なことはやめろといわれながら、最終的に月に行った事実は人類史に残る出来事になりました。

絵を描くのも似たようなもんです。絶対的な価値がないものなので、傍から見れば確固たる地位を築いたと思われるプロであっても、自分が絵を描き続けることの意味を信じ続けることは難しかったりするのではないかと思います。

実は仕事として絵を描き始めて20年、絵を仕事にすることの難しさに向き合うほど、絵を描くことが嫌いになりました。しかしスケッチをはじめて、 最近やっと絵を描くのが楽しいと思えるようになりました。 すきま時間で 自分のためだけの絵を描く、ゴールを設定せずになりゆきで描くラクガキで、こまめに小さな達成感を自分に与えるのは精神衛生的にも、とても効果があると思います。

絵を描くこと時にどう考えているかを細かく言語化する人が殆どいなかったのでその時点で為になりました。特に対象がいつ変化するかわからない動くもののスケッチの考え方はスポーツの駆け引きをしている感覚でとても印象に残っています。
圧倒的知識とそれを表現できる画力、選択力をもっていればイラスト発注の際、自分の思う解釈、表現で出来る希望が見えたのがすごく安心しました。
本当に絵を描くことが好きでその為に環境や行動を変化させていった有田さんの話を聞いていてとても楽しかったです。ありがとうございました。

アンケートより

絵を描くことは勉強か修行のように言われることがほとんどだと思いますが、自分にとってはもう少し身体的な、アスリートよりな感覚があります。こういう話をしている人がいなそうな気がするし、自分しかできない話ができるならやってみようかなと思ったのが、自分で主催してセミナーをやってみようと思った一番の理由です。このへんは言語化するほど理解遠くなる気がするので、ぜひセミナーで聞いてください。

スケッチのセミナーをやった後の
1番の幸せってなんだろう?
1番かどうかはわからないけれども、
参加者が1列で一心不乱にスケッチをはじめる 
ってのは中々の幸せな風景だと思うなぁ…

開催協力の佐藤さん

終わった後、サイン&スケッチ会をしている間、結構な人数が帰らずに話を聞いたり、スケッチブックを観たりしていたのですが、いつの間にか誰からともなくスケッチ会が始まっていました。

最後までお読みいただきありがとうございました。今後の開催に向けてのアンケートにもご協力お願いいたします!

いやー、スケッチって本当に楽しいですね。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。

Gallery:Culdcept Revolt

As like I already mentioned in another article,  I have been a big fan of Culdcept and I’m very honored to be a part of it today. This series has a long history. The first one was released back in 1997 for SEGA SATURN.

In this Summer, on August 29th,  NIS AMERICA will release the latest one of this franchise Culdcept Revolt for 3DS in America and Europe.

Here are the pictures I founded on the Culdcept Revolt official twitter’s tweets. If you like them, I strongly recommend you try it.

I also made an artbook that contains 75 artworks with detailed comments about the creation + Making of the cover illustration. If you interested in, see also MITSUHIRO ARITA CULDCEPT ARTWORKS .

Book : MITSUHIRO ARITA CULDCEPT ART WORKS

“Culdcept combines the familiar of a board game with the addictive strategy of a card battle game. Advance, retreat, and scheme to accumulate magic and defeat your opponent!” – Introduction from the official website.

Culdcept is one of my most important work. I had been working on this series since 2006 when they started developing the Culdcept SAGA for XBOX360. Since then, I drew about 100 cards until today.

MITSUHIRO ARITA CULDCEPT ARTBOOK contained 75 artworks of them. And I wrote the detailed comment about how I create them One by One.

Sorry, it is selling only in Japan, and the text is all Japanese. But I’m selling it at the event I’m attending. If you interested in, please check my future events.

Here is the sample. You can look inside a part of the book.


有田満弘 カルドセプト画集』 有田満弘著

By the way, Culdcept is the series of consumer video game and the first one was released in 1997 for SEGA SATURN. I have been a big fan of it from first one, and I’m very honored to be a part of it.

The latest one of the series is Culdcept Revolt for 3DS and will be released on August 29th. If you are the Fan of from one of the 3DSBoard GameTrading Card Game or Consumer Video Game,  I recommend checking the official website.
http://nisamerica.com/games/culdcept-revolt/

Brush Drawings

Illustrations from the book “A word of the priest:  Solve the problem of life all the time”(2006). All Illustrations are based on the drawings by Zen priest KAKUAN, who was the Zen master of Rinzai sect in Chinese Song Dynasty. Ink wash painting with Chinese Ink on Drawing paper.